○月光川の清流を守る基本条例

平成2年3月31日

条例第12号

私たちにとつて、鳥海山が父なる山であれば月光川は、母なる川であります。そして、本町にとつて大きな自然の恵みと、豊かな文化を育んできました。

しかし、近時の生活様式の変化や生産活動の進展は、ともすれば月光川の清流にかなりの影響を与えようとしています。

この町民共有の財産であります美しい月光川の清流を保全し、次代に引継ぐことは私たちに課せられた重大な責務であります。

ここに、町長、町民及び事業者は、それぞれの責務を自覚し互いに協調すると共に、すべての英知と総力を結集し月光川の清流を守ることを決意してこの条例を制定します。

(目的)

第1条 この条例は、月光川の清流を守るため、法令に特別の定めのある場合を除くほか町長、町民及び事業者のそれぞれの責務を明らかにするとともに、自然的環境の保全等に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「排出水」とは、人家又は工場若しくは事業場から公共用水域(水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第1項に規定するものをいう。)に排出する水をいう。

(区域)

第3条 この条例の適用を受ける区域は、排出水が月光川に流入すると認められるすべての区域とし、規則で定める。

(町長の責務)

第4条 町長は必要な施策を講じ、月光川の清流を守るものとする。

2 町長は、月光川の清流を守るための知識の普及を図るとともに、町民の自主的活動の助長に努めなければならない。

(町民の責務)

第5条 町民は、月光川の清流を守るため自ら積極的に努力するとともに、町長が実施する施策に協力するものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は月光川の清流を守るため、常に最大限の努力をしなければならない。

2 事業者は、その事業活動によつて、月光川の清流を損なわないよう、自己の責任と負担において、必要な措置を講ずるとともに町長が実施する施策に協力するものとする。

(環境目標の設定)

第7条 町長は月光川の清流を守るため環境計画を策定し、環境審議会の意見を聞いて環境目標を設定する。

2 環境目標は科学的な判断を基にして設定され、必要に応じて改定されるものとする。

3 町長は、第1項の目標を達成するために排出水の排水方法の基準を定めるものとする。

4 月光川に排出水を排出している者は、前項の排出水の排水方法の基準を遵守するよう努めなければならない。

(平15条例9・一部改正)

(排出水の排出の協議、指導等)

第8条 町長は、排出水又は事業活動により発生、産出されるものが月光川の水質保全に影響があると認める時は、排出水を排出しようとする者又はその事業活動を行う者に対し、あらかじめ排出水の排水方法の協議を求めることができる。

2 前項の規定により協議を求められた者は、規則で定めるところによりその内容を町長と協議しなければならない。

3 町長は排出水を排出する者に対し、必要があると認めるときは適切な指導、助成及び融資を行うことができる。

(立入調査)

第9条 町長は、月光川の清流を守るため必要があると認めたときは、職員又は町長が委任した者に、他人の占有する土地又は事業場等に立ち入らせその状況を調査させることができる。

2 前項の規定により立入調査を行う者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

第10条 削除

(平15条例9)

(勧告及び公表)

第11条 町長は、第8条第3項の規定による指導に従わず、かつ月光川の清流を著しく悪化させたと認められる者に対し、必要な勧告を行い勧告に従わないときは、その内容及び氏名等を公表することができる。

(委任)

第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成2年4月1日より施行する。ただし、第8条第1項及び第2項の規定は、平成3年4月1日から施行する。

(特別職の職員の給与に関する条例の一部改正)

2 特別職の職員の給与に関する条例(昭和46年条例第5号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(平成15年3月17日条例第9号)

(施行期日)

1 この条例は、平成15年4月1日から施行する。

月光川の清流を守る基本条例

平成2年3月31日 条例第12号

(平成15年4月1日施行)