○遊佐町情報公開条例

平成10年9月25日

条例第30号

(目的)

第1条 この条例は、住民自治の理念にのつとり、町政に関する知る権利を保障するため、行政文書の開示を求める権利を明らかにするとともに、広く情報を公開することにより、町政への住民参加の促進と信頼の確保を図り、もつて公正かつ民主的な開かれた町政を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 町長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。

(2) 行政文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真、フィルム(マイクロフィルムを含む。)及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によって認識することができない方式で作られた記録)であつて、実施機関の職員が組織的に用いるものとして、実施機関が管理しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。

 一般に入手することができるもの又は一般に利用することができる施設において閲覧等の方法により情報が提供されているもの

 歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別に保有しているもの

(平28条例5・一部改正)

(実施機関の責務)

第3条 実施機関は、行政文書の開示を請求する権利が十分に保障されるようこの条例を解釈し、運用しなければならない。この場合において、個人の尊厳を守るため、個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮をしなければならない。

(利用者の責務)

第4条 この条例の定めるところにより行政文書の開示を請求するものは、この条例により認められた権利を正当に行使するとともに、行政文書の開示により得た情報を、この条例の目的に則して適正に使用しなければならない。

(開示請求権)

第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、行政文書の開示を請求することができる。

(開示請求の手続)

第6条 行政文書の開示を請求しようとするものは、実施機関に対し、次の各号に掲げる事項を記載した請求書(以下「開示請求書」という。)を提出しなければならない。

(1) 氏名及び住所(法人その他の団体にあつては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)

(2) 請求に係る行政文書を必要とする理由

(3) 請求に係る行政文書を特定するために必要な事項

(4) 前3号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項

2 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をしたもの(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

(実施機関の開示義務等)

第7条 実施機関は、前条の規定による請求(以下「開示請求」という。)があつた場合は、当該開示請求者に対し、当該開示請求に係る行政文書の開示をしなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されている場合は、実施機関は、当該行政文書の開示をしてはならない。

3 開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、当該不開示情報が記録されている部分(以下「不開示部分」という。)が当該不開示部分を除いた部分(以下「開示部分」という。)と容易に区分することができるときは、前項の規定にかかわらず、実施機関は、開示請求者に対し、当該開示部分の開示をしなければならない。

4 前項の場合において、一の用紙(複数の用紙で構成され、容易に分離できないものを含む。)の一部に不開示部分があるときは、当該不開示部分を除いた当該一の用紙の写しの開示をするものとする。

(不開示情報等)

第8条 前条に規定する不開示情報は、次の各号に掲げる情報とする。

(1) 法令及び他の条例(以下「法令等」という。)の規定により、公にしてはならないこととされている情報

(2) 個人の思想、信条、宗教、身体的特徴、健康状態、家族構成、職業、学歴、出身、住所、所属団体、財産、所得等に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であつて、特定の個人が識別され、又は他の情報と照合することにより識別され得るもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 法令等の規定により何人でも閲覧することができる情報

 実施機関が公表することを目的として作成し、又は取得した情報

 公務員(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員をいう。以下同じ。)の職務遂行に係る情報に含まれる当該公務員の職及び氏名に関する情報

 人の生命、身体、健康、財産又は生活の保護その他の公益上の理由から開示することが必要であると認められる情報

(3) 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であつて、次に掲げるもの。ただし、当該法人等又は当該個人の事業活動によつて生ずる人の生命、身体若しくは健康への危害又は財産若しくは生活への侵害から人の生命等を保護するため、開示することがより必要であると認められる情報を除く。

 開示することにより、当該法人等又は当該個人の競争上の地位、財産権その他正当な利益を害するおそれがあるもの

 実施機関からの要請を受けて、公にしないとの約束の下に、任意に提供されたもので、法人等又は個人における常例として公にしないこととされているもの、その他の当該約束の締結が状況に照らし合理的であると認められるもの

(4) 開示をすることにより、人の生命、身体、財産又は社会的地位の保護、犯罪の予防、行政上の義務違反の取締りその他公共の安全の確保と秩序の維持に支障が生ずるおそれがあることが明らかである情報

(5) 町の機関内部若しくは機関相互又は町の機関と国又は他の地方公共団体の機関との調査、研究、審議、検討、協議等に関する情報であつて、開示することにより、意思決定の中立性が不当に損なわれ、町民の間に誤解若しくは混乱を招き、又は特定の者に不当の利益若しくは不利益を与えるおそれがあることが明らかであるもの

(6) 監査、検査、取締り、争訟、交渉、契約、試験、調査、研究、人事管理その他実施機関の事務又は事業に関する情報であつて、開示することにより、当該事務又は事業の性質上、当該事務若しくは事業又は将来の同種の事業若しくは事業の適正な実施に支障を及ぼすおそれがあるもの

(7) 国、地方公共団体その他の公共団体又は公共的団体(以下「国等」という。)との協議、依頼、委任等により作成し、又は取得した情報であつて、開示することにより、国等との協力関係又は信頼関係が著しく損なわれるおそれがあることが明らかであるもの。

(平12条例22・一部改正)

(公益上の理由による裁量的公開)

第9条 実施機関は、開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報の規定により保護される利益に優越する公益上の理由があると認めるときは、第7条及び第8条の規定にかかわらず、開示請求者に対し、当該行政文書を開示することができるものとする。

(行政文書の存否に関する情報)

第10条 開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書の存否を明らかにすることにより、不開示情報の規定により保護される利益が不開示情報を開示した場合と同様に害されることとなるときは、実施機関は、当該行政文書の存否を明らかにせず、当該行政文書の開示をしないことができる。

(開示の請求に対する決定等)

第11条 実施機関は、開示請求があつたときは、当該開示請求があつた日の翌日から起算して15日以内(第6条第2項の規定により補正を求めた場合においては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。次項において同じ。)に当該開示請求に対する開示又は不開示の決定をし、速やかに書面により開示請求者に通知しなければならない。ただし、直ちに行政文書の開示をすることができる場合には、口頭で通知することができる。

2 前条の規定により開示請求に係る行政文書の存否を明らかにしないとき又は開示請求に係る行政文書が存在しないときについても、当該開示請求があつた日の翌日から起算して15日以内に決定し、速やかに書面により開示請求者に通知しなければならない。

3 実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由により前2項の期間内に前2項に規定する決定(以下「開示等決定」という。)をすることができないときは、当該開示請求があつた日の翌日から起算して30日を限度として、これを延長することができる。この場合においては、実施機関は、開示請求者に対し、その旨、前2項の期間内に開示等決定をすることができない理由及び延長する期間を通知しなければならない。

4 開示請求に係る行政文書が著しく大量であるため、開示請求があつた日の翌日から起算して30日以内にそのすべてについて開示等決定をすることにより事務又は事業の実施に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、実施機関は、当該行政文書の相当部分につき、当該期間内に開示等決定をし、残りの部分については、相当の期間内に開示等決定をすれば足りる。この場合において、第1項及び第2項の期間内に前項後段の規定の例により開示請求者に通知しなければならない。

5 開示請求に係る行政文書に国、地方公共団体及び開示請求者以外のもの(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されている場合は、実施機関は、開示決定等をするに際し、当該第三者の意見を聴くことができる。

(開示の実施及び方法)

第12条 実施機関は、前条第1項の規定により行政文書の開示の決定を行つたときは、請求者に対し、速やかに当該行政文書の開示をしなければならない。

2 行政文書の開示は、文書、図画又は写真については閲覧又は写しの交付により、フィルム又は電磁的記録については視聴その他規則に定める方法により行うものとする。

3 実施機関は、行政文書の開示をすることにより当該行政文書を汚損し、又は破損するおそれがあるときその他相当の理由があると認めるときは、当該行政文書の写しにより開示することができる。

(平28条例5・一部改正)

(事案の移送)

第13条 実施機関は、開示請求に係る行政文書が当該実施機関以外の実施機関により作成されたものであるときその他相当の理由があるときは、関係実施機関と協議の上、事案を移送することができる。この場合においては、開示請求者に対し、その旨を通知しなければならない。

(手数料等)

第14条 この条例の規定による行政文書の開示に係る閲覧及び視聴に要する手数料は、無料とする。

2 この条例による行政文書の開示に係る写しの交付を受けるものは、規則に定めるところにより当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)

第14条の2 開示等決定又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項本文の規定は、適用しない。

(平28条例4・追加)

(審査請求に関する手続)

第15条 開示等決定又は開示請求に係る不作為に対して審査請求があつた場合は、当該審査請求に係る処分庁又は審査庁(以下「諮問庁」という。)は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、遊佐町情報公開・個人情報保護審査会条例(令和5年条例第2号)第1条に規定する遊佐町情報公開・個人情報保護審査会に諮問(議会にあつては、意見の聴取)しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る行政文書の全部を開示することとする場合(第三者から当該行政文書の開示について反対の意思を表示した意見書が提出されている場合を除く。)

2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。

3 諮問庁は、第1項の規定による諮問に対する答申を受けたときは、これを尊重し、速やかに当該審査請求に対する裁決を行わなければならない。

(平15条例1・平28条例4・令5条例2・一部改正)

第16条から第18条まで 削除

(令5条例2)

(他の制度との調整)

第19条 この条例は、他の法令等の規定により、行政文書を閲覧し、若しくは縦覧し、又は行政文書の謄本、抄本等の交付を受けることができる場合は適用しない。

(行政文書目録の作成等)

第20条 実施機関は、文書目録等行政文書を検索するための資料を作成し、閲覧に供しなければならない。

(運用状況の公表)

第21条 実施機関は、毎年、この条例の運用状況について一般に公表しなければならない。

(平15条例1・一部改正)

(委任)

第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成11年4月1日から施行する。

(適用)

2 この条例は、次に掲げる行政文書について適用する。

(1) この条例の施行の日以降に作成し、又は取得した行政文書

(2) この条例の施行の日前に作成し、又は取得した行政文書であつて整理の完了したもの

(平成12年3月17日条例第22号)

この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(平成15年3月17日条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、平成15年8月1日から施行する。ただし、第6条第2号、第8条第3項第9号、第9条第1項第7号及び第10条第2号中審査会の意見を聴くことに関する規定並びに附則第5項の規定は、平成15年4月1日から施行する。

(平成18年3月17日条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、平成18年4月1日から施行する。

(平成28年3月14日条例第4号)

この条例は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)施行の日(平成28年4月1日)から施行する。

(平成28年3月14日条例第5号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和5年3月16日条例第2号)

(施行期日)

第1条 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

(経過措置)

第3条 施行日前に旧条例の規定により旧審査会に諮問がされた場合における旧条例に規定する調査審議については、なお従前の例による。

2 この条例の施行前において旧審査会の委員であつた者に係る旧条例第17条第3項の規定による職務上知り得た秘密を漏らしてはならない義務については、この条例の施行後も、なお従前の例による。

遊佐町情報公開条例

平成10年9月25日 条例第30号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第3節 文書・公印
沿革情報
平成10年9月25日 条例第30号
平成12年3月17日 条例第22号
平成15年3月17日 条例第1号
平成18年3月17日 条例第1号
平成28年3月14日 条例第4号
平成28年3月14日 条例第5号
令和5年3月16日 条例第2号