遊佐町内の大規模盛土造成地の調査結果について
阪神・淡路大震災や東日本大震災等において、谷や沢を埋めた造成宅地又は傾斜地盤上に腹付けした大規模な造成宅地において、盛土と地山との境界面や盛土内部を滑り面とする盛土の地滑り的変動(滑動崩落)が生じ、造成宅地における崖崩れ又は土砂の流出による被害が発生しました。
この地震等による災害の発生が予測される大規模盛土造成地について、国土交通省が定める「大規模盛土造成地の変動予測調査ガイドライン」により調査した結果、遊佐町管内には大規模盛土造成地が存在しないことを確認しました。
1. 大規模盛土造成地とは
盛土造成地のうち以下の要件に該当するものを「大規模盛土造成地」と呼びます。
(1) 谷や沢を埋めて造成した盛土の面積が3,000平方メートル以上の造成地
(2) 盛土する前の地盤面の水平面に対する角度が20度以上で、かつ、盛土の高さが5メートル以上の造成地
2. 滑動崩落とは
地震力及び盛土の自重による盛土の滑り出す力がその滑り面に対する最大摩擦抵抗力その他の抵抗力を上回り、盛土の地滑り的変動が生じることを「滑動崩落」と呼びます。
滑動崩落は滑り面の位置によって以下の3つの形態に分類されます。
全体すべり | 盛土と地山との境界面及び盛土の内部を滑り面とする盛土全体の地滑り的変動 |
ひな壇部分のすべり | 盛土内部を滑り面とするひな壇1段又は数段の地滑り的変動 |
複合すべり | 全体すべりとひな壇部分のすべりが複合して発生する地滑り的変動 |